診療案内
‐CT検査について‐
当病院では、獣医師とご家族の皆様が異常(病気)を同じレベルで理解できるよう東芝製新型16列マルチスライスCT(Alexion™)と高性能3-D画像構築ワークステーション(VAZE@)を導入しています。
この装置は、従来のCTに比べ撮影時間が大幅に短縮され、放射線による被爆量を低減できるため、安心して検査をお受けいただけます。しかも、より精密で高画質・広範囲な撮影が可能となり、立体画像用ワークステーションとの連携により、誰でもが容易に理解できる立体画像として見ることができるので、臓器をあらゆる方向や角度、また小さな部位の細かいところまでハッキリと手に取るように見ることができます。CT検査でわかる異常は多岐にわたり、今までのX線写真では発見不能な病気の診断に効果を発揮します。
実際の検査は、最新のガス麻酔器・人工呼吸装置および各種モニター装置に熟練した獣医師と看護士の管理下で、安全かつ確実な全身麻酔下での撮影となります。
‐CT検査を用いて診断を行う主な疾患‐
部 位 | 症 状 | 疾 患 名 |
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頭 部 | 痙攣発作 ふらつき 歩行困難 起立困難 斜頸 眼振 盲目 神経麻痺 くしゃみ 鼻水 鼻血 | 脳腫瘍 水頭症 (脳出血) 頭蓋骨折 鼻骨折 顎骨折 鼻腔内腫瘍 歯牙疾患 中耳炎 副鼻腔炎 |
脊 椎 | 背部痛 ふらつき 歩行困難 起立困難 神経麻痺 | 椎間板ヘルニア 椎体腫瘍 脊髄腫瘍 骨折 脊椎奇形 |
胸 部 | 発咳 喀痰 呼吸速拍 呼吸困難 疲れやすい 失神 胸水 | 肺腫瘍 胸腔内リンパ腫 胸線種 胸腔内腫瘍 異物誤嚥 肺炎 気管支拡張症 無気肺 気胸 肺転移 気管支嚢胞 食道内異物 食道腫瘍 |
腹 部 | 嘔吐下痢 腹部痛 黄疸 腹水 腹腔内のしこり | 肝臓腫瘍 門脈シャント 胆石 胆嚢破裂 脾臓腫瘍 脾捻転 膵臓腫瘍 消化管腫瘍(胃腸)腎臓腫瘍 水腎症 膀胱腫瘍 前立腺腫瘍 |
四 肢 | 跛行 痛み 腫れ 可動域障害 麻痺 | 骨肉腫 骨腫瘍 関節腫瘍 脱臼 骨折 |
‐手術支援としてのCT検査‐
- 1. 手術が可能かどうかの判断ができる
- 2. 病変の場所を正確にわかることで、手術の難易度がわかる
- 3. 手術が必要な範囲、部位がわかる(腫瘍、椎間板ヘルニア、門脈シャントなど)
- 4. 大血管の走行が明瞭(出来るだけ大血管への接触を避けることができる)
- 5. 開胸や開腹せずに手術の計画を立てることが出来る
- 6. 3Dを活用する事で、更に手術計画が立てやすくなる
手術前にCT撮影をすることにより、そもそも手術により根治が望めるのか?緩和に繋がるのか?手術をしないほうがいいのか?が分かってきます。
その上、手術を行うべき範囲や部位が特定するため、手術時間の短縮にも繋がります。さらに3Dは腫瘍切除時、骨折整復時、門脈シャント手術、その他血管異常等の疾患の場合は非常に有用です。
‐CT検査までの流れ‐
予 約 |
CT検査は予約が必要です。 他院に通院中の方は、かかりつけ病院の紹介が必要です。 |
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来 院 |
担当獣医師からの検診のご説明、問診などがございます。 必ず絶食の上、午前中の来院となります。一旦お預かりし、検査後にお迎えに来ていただきます。 |
検 査 |
CT検査前に一般身体検査、血液検査など必要な検査を行います。 (かかりつけ病院にてすでに済んでいる場合は省略することもあります) 検査は苦痛をともないませんが、撮影には動きを制限する必要がありますので全身麻酔もしくは鎮静処置をかけた後、CT検査を行います。 検査時間は10~20分程度です。(検査部位などにより異なります) 検査の目的によって造影剤を使用する場合があります。 |
お迎え |
ほとんどの場合、当日のお迎えになります。 (麻酔の導入・覚醒の状態によりお返しまでの時間が異なります。) |
検査結果 |
お迎えの際に簡単にご説明し、検査結果が出ましたらご報告いたします。 紹介の方はかかりつけ病院から報告して頂く場合もございます。 |
費用や検査予約に関してはお電話に直接お気軽にご連絡下さい。よろしくお願いいたします。